Primary Choice
「アオゾラ」
(05年6/7月放送)

ファンタジー色豊かにうたわれる、明日への希望の歌。それを「朝(あした)を 待っている」と力をためて表現することで、力強さの中にも爽やかな仕上がりになっている点が魅力的。南家こうじの手描き風アニメが、作品の爽快感に一役買っている。画面中央に堂々と表示される歌詞テロップに全く押しつけがましさがない点は驚異的。最近これだけ癖のない素直な作品が少ないこともあり、番組の原点を見つめたいとの思いもあって、Primary Choiceとしたい。

Secondary Choice
「恋つぼみ」
(06年2/3月放送)

大切な人が遠くへ旅立つ姿を見送りながら、いつしかその人への思いが恋になっていたと気づく、ちょっぴり切ないラブソング。その中にほのかに見える未来への希望が、旋律ともマッチしてなんとも味わい深い。登場人物を北極熊と女の子に大胆に読み替えた稲葉卓也のアニメも優しい肌触りで、作品全体に温もりが感じられる点が好印象。それにしても、あの女の子が反則的にかわいすぎる(笑)…。

--Musical Piece--

• 夢見るジャンプ
• アオゾラ

単純明解な人生賛歌「夢見るジャンプ」は、まさにこの番組ならではの作品。独特の力強さで明日の希望を教えてくれる「アオゾラ」もすてき。どちらも細かい説明は不要でしょう。

--Performance--

• 紅芋娘
• アオゾラ

あのkiroroがここまでやってくれました…というわけで、「紅芋娘」のぶっ飛び加減は、「スシ食いネェ!」にも匹敵するすばらしさ(笑)!「アオゾラ」は安定した技量に支えられた個性的な歌声に注目。

--Picuture--

• グラスホッパー物語
• アオゾラ

立体アニメと実写の見事な結合が見ものの「グラスホッパー物語」。どこまでも手描きの肌触りと力強さにこだわった「アオゾラ」。方向性はまるで違うが、どちらも甲乙つけがたい出来映え。

--Current Topic--

• グラスホッパー物語
• 紅芋娘

のっぽさんが歌手でビューというだけで、「グラスホッパー物語」は文句なしの話題賞…だけど、ちょっと宣伝臭が強いなぁ。そして「紅芋娘」のインパクトは、この年を語る上では欠かせないでしょう。

--Rebroadcast on TV--

• 森の熊さん
• カゼノトオリミチ

「なつかし枠」の好評があったのか、番組草創期の作品の再放送が相次ぎ、ファンには嬉しい限り。ヒーリング系の名曲「カゼノトオリミチ」の起用も、新曲傾向とよくマッチ。再放送は延べ20曲でした。

--2005 short Review--

05年度は、ストレートな人生賛歌…希望を歌い込んだ作品…が目立ったように感じます。一方で少し寂しいラブソングが相次ぎました。04年度以上に世相を反映した新曲だと思います。もっとも「食材ソング」が3曲あって、こちらはお気楽さ満点でしたが…。新曲は21曲でした。