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テレビ本編において、フレッドとケイトの関係はそれほど描かれることがありませんでした。そのケイトが物語の軸となる今回の作品においてフレッドの出番が少なくなることは、ある程度やむを得ないことかもしれません。
この作品でのフレッドは、ペンチを過剰なまでに気にしている男の子としての印象が強いように思います。とにかく、彼の登場する場面のほとんどがペンチのすぐ側という徹底ぶりです。ペンチの度重なる攻勢にも、いやな顔ひとつせず付き合ってあげます。そして、ペンチが悲しげな素振りをするたびに必ず声をかけてあげる心遣いを見せます(1回だけ例外あり)。何もそこまでしなくとも、と外野はすぐに思ってしまうのですが、まぁ、彼にとってはこれぐらいしないと気が済まないんでしょうか。
そうした姿の一方で、フレッドは物語の重要な動機を形成します。ケイトの記憶を呼び戻すには、とみんなが考える中で、ジェイナスに行こうと提案したのは、他ならぬ彼でした。結果的にそこに行くことで、彼は旅の記念品を手に入れることができたのですが、それ以上に、みんながそこに行くことで何らかの達成感を得ることができたことが大切なのです。
また、ククト星を去るシャトルの中で、一人窓の外を眺めていたのもフレッドでした。観察眼鋭いジミーがいないあの場面にあって、カチュアがやってくることに気づくのは、やはりフレッドしかいないんですね。
なお、この作品では、フレッドが涙を流すという場面がほとんど見られませんでした。本編ではあれほど泣いてばかりいたのですが、1年経つと、あそこまで変わるものなのでしょうか。
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