(3)その他の経緯による作品

最初はNHKとは無関係にでき上がった曲が、何らかの理由で番組スタッフの目に留まり、みんなのうたに取り上げられた作品です。この種の作品は、とても数が少ないのですが、それだけに、放送された作品を鑑賞すると、実に「みんなのうた」らしい、すばらしいものになっています(奇しくも、ここで取り上げた2曲は、このコーナーの他のテーマにも登場します)。
いわば、こうした外部の血筋を引く作品が、これからも取り上げられることを、ファンとしては願ってやみません。

主な曲目

スシ食いねェ！
この曲は、1985年春のしぶガキ隊コンサートツアーでメンバーの一人(薬丸)が骨折したときに、コンサート会場を盛り上げようと布川と本木がホテルで考えたのがそもそものきっかけ。アクシデントの知らせに心配げに会場に来ていたファンは、この曲を聴いて大ノリ。すっかり気をよくした二人が、少しずつ曲の形を整えてコンサートの度に歌っていたのを、どこからかNHKのスタッフが聞きつけて、無理やり(?)みんなのうたで放送してしまった。
ちなみに、SISとは「シブがき板前スペシャル」の略称。

以心伝心しよう!
もともとは、FM宮崎の1992年セイフティードライバーキャンペーンソングとして作られた曲だった。放送開始以来FM宮崎に手紙が殺到し、同局のリクエスト番組で第1位を取るなど、異常なほどの盛り上がりを見せていた。そんな折、この曲を聴いたNHK担当者が、単なるキャンペーンソングだけではないこの曲の魅力をぜひ全国区に広めたいという思いで、みんなのうたに採用された。まさに、「みんなのうた」へのサクセスストーリーを地でいったような作品。
なお、大城光恵は、最近では見かけないものの、特にCMソングの世界では実力を高く評価されていた、宮崎在住のシンガーソングライター。