むかしむかし、と言っても一週間ほどむかし、どこかの国のどこかの町に、子供のいない夫婦が開いているペットショップがありました。ある月夜のこと、この町に一人のかわいい女の子が空からやってきて、魔法の力でその夫婦の子供になりすましました。その少女の名前はミンキーモモと言い、かつて地球にあった夢の国・フェナリナーサのプリンセスでした。
地球の人々が夢や希望や幸せというものを信じなくなったため、フェナリナーサは千年の眠りの間に次第に地球から離れてしまったのです。この国が再び地球に戻るには、王家の血を引く者が地球に向かい、人々に夢と希望を与えねばなりません。その行いを続けることで、王宮の広間にある王冠に次第に宝石がはまっていき、その数が12個になればフェナリナーサは無事に地球に戻ることができるのです。そこで王様は、自分の一人娘であるモモを、お供の動物達--猿のモチャー、小鳥のピピル、犬のシンドブック--とともに地球へと遣わしたのでした。

モモは、地球で通じる唯一の魔法…つまり18歳になる魔法を使って、ある職業のプロフェッショナルに変身することで、人々の夢や希望を叶えていきました。今まで夢の世界しか知らなかったモモにとって、地球という世界は全くの別世界であり、時には傷つき、あるいは悲しみにくれることもありました。しかし、そうした経験を重ねながら、モモは人々のすばらしい夢や希望に触れ、それを叶え、そして成長していきました。そんなモモの活躍があって、王冠にはまる宝石の数も次第に増えていきました。
王冠の宝石が11個になり、あと1つでモモの使命が達成されるときが来ました。しかし、ある日悪党にさらわれたモチャー達を助けようとしたモモは、変身用のペンダントを壊されてしまいます。モモは普通の女の子として普通の生活を始めるのですが、それも束の間、大きな災厄が彼女を襲い、モモは帰らぬ人となってしまいました。

悲しみにくれる王様と王妃様の前に、星座となったモモの心が現れます。モモは「本当の私の本当の夢」が見たいと望み、ペットショップの夫婦の子供として、新たに生を授かったのでした。(以上第1部)

人間になったモモを毎日眺めていたフェナリナーサの王様は、ある日池の中にきれいな宝石が輝いているのを見つけます。それを持ち帰って機械の中に入れると、LDのような円盤ができました。それを装置にかけると、そこにはもう一つのモモの冒険が記録されていたのです。それが何なのかを不思議に思いながらも、王様と王妃様は毎週それを見るようになりました。
その中のモモは、かつてのモモとは少し違うように見えました。そしてモモのお供に小さな恐竜のガジラが加わっていました。でも、モモはモモらしく、元気に活躍しています。

しかし、やがてモモの周囲を黒雲が覆うようになります。それは「悪夢=あきらめ」という名のモモの敵でした。モモはそれに果敢に立ち向かいますが、辛い試練が彼女を襲います。
もうこれ以上モモの苦しむ姿を見たくない、と王様は思いましたが、その映像が人間になったモモが見ている夢であることに気づき、一人で悪夢と戦うモモを応援します。モモは、変身した仲間達とともに悪夢を倒すことができました。そのとき、人間になったモモも嬉しそうに微笑んでいるのでした。(以上第2部)