<<導入部>>

第1話「異星人来襲! 開拓星から脱出せよ!」

N//科学技術の急速な発達は、宇宙をも身近なものとし、人類は、遥かイプザーロン系にまで開拓の手を伸ばしていた。イプザーロン系第3惑星・クレアド。地球から40余光年離れた、豊かな資源を持つ、緑の惑星である。

2058年10月21日 僕の名前はスコット・ヘイワード、15歳。地球からこの星にやってきて、もう12年になる。でも、こんなに怖い経験をすることになるなんて、考えたこともなかった。突然始まった戦闘で、両親とはぐれてしまった。なんとかして探さないと…

第2話「緊急発進! 傷だらけの練習艦ジェイナス」

N//イプザーロン系に進出した地球人類は、ベルウィック星開拓を足掛かりに、緑豊かなクレアド星にも開拓の手を伸ばしていた。しかし、そんなある日、地球軍は突然何者かに攻撃を受け、反撃に移る間もなく壊滅状態に追い込まれて行く。残った全ての民間人は、連絡船で母星・ベルウィックへと脱出を図った。 D(この回のみ中尉の戦闘報告)//報告いたします。本艦は正常にベルウィック星に向かうべく、航行中であります。本艦は多大なる損害を受けましたが、現在応急修理中であります。また、今回の戦闘で多数出た尊い犠牲者に対し、深く哀悼の意を表するものであります。なお、本艦の乗員総数は32名、うち、未成年者10名。以上であります。

2058年10月21日 なんとか第2ステーションまでたどり着いたけど、やっぱり両親は見つからない。でも、ベルウィック星に行けばなんとかなるかもしれない。そんな思いでジェイナス号に乗り込んだ。 だけど、アストロゲーターの攻撃は激しくて、たくさんの兵隊さんや大人が死んでしまった。あんなにたくさんの遺体を見るのは、生まれて初めてだった。本当に僕たちはベルウィック星に着けるんだろうか? そういえば、ジェイナス号で一緒になった子供たちも、両親とはぐれてしまったって言っていた。ケンツとかいう男の子だけが戦闘中でも一人浮かれていたけど、そんな場合じゃないよ。

第3話「生存確率0.29%! 絶望への挑戦!」

N//緑の星・クレアドを追われた全ての民間人たちは、スペースドックへ到着し、安堵する間もなく、再び飛来したアストロゲーターの攻撃を受け、多くの犠牲を払ってしまった。生き延びた避難民たちは、外宇宙型練習艦ジェイナスに乗り換え、一路開拓の母星、ベルウィックへと望みを託し、辛うじてドックを脱出したのであった。

2058年10月22日 どうしてこんな事になってしまったんだろう。またやってきたアストロゲーターの攻撃で、大人たちはほとんど死んでしまった。あの中尉さんの特攻がなかったら、今頃僕たちは…。ケンツは僕が志願しなかったって騒いでいたけど、僕たちはまだ子どもなんだ。それなのに、どうしてこんな危ない目に遭わないといけないんだ。 ところで、今日はクレアのお父さんと一瞬だけどお話できた。みんなの両親も無事らしい。それだけが唯一の希望だ。早くベルウィック星に着いて、両親に会いたい。

第4話「ベルウィック軌道へ! 地上基地応答なし」

(ナレーション・日誌ともなし)

2058年10月24日 せっかくベルウィック星に到着したというのに、両親はおろか、地球の人はどこにもいないようだった。最後の兵隊さんも死んでしまったようだし、僕たちはアストロゲーターの占領地に取り残されてしまったのだろうか。クレーク博士とケイトさんに頼るしかない。 今日は僕たちに仲間が増えた。カチュア・ジミー・そしてバーツ。ベルウィック星の状況もクレアドとたいして変わらなかったらしい。僕はみんなと仲よくなれるだろうか。ちょっと不安だ。