テーマ分類	子供・家族	曲の様式	POPS
独特のユニークな世界観で人気の篠原ともえが歌う、「いまどきの」敬老ソング。それにしても、シノラーがみんなのうたに登場するとは誰が想像しただろう。正直な所、単なる色物で終わる可能性も否定できなかった。ところがどうして、近年久々に「みんなのうた」らしい素直な作品に仕上がった。彼女自身の歌声を存分に活かした、あくまでも優しく、夢見るように歌われる内容は、シノラーという歌手のイメージを打ち破るほどの出来映え。彼女なりに無駄な装飾を最小限に抑えた歌唱も好感が持てる。全体としてピュアなイメージがストレートに響き、新鮮な気持ちにさせてくれる。必要最小限に抑えた間奏部分も効果的に処理されており、曲に無駄がない。文句なしの名作。

映像作者	小堤一明
映像分類	セルアニメ
この種のあたたかさを表現するのに、小堤一明のパステル調のアニメーションはぴったり。本作でもおなじみの女性を主人公にして、おじいちゃんに会いにいく旅を描いている。回想シーンでの大胆なメタモルファーゼは、あいかわらずお見事。また、黒を背景にして女の子・犬・そして万年筆が愉快に踊るシーンも、いかにも彼らしいところ（テンポがずれているのが、個人的には残念）。最後の一瞬までおじいちゃんの顔が見えないところが、演出の妙。