1980年代、TVアニメ華やかりし頃、当時のアニメ関係の雑誌やらムックなどでは「○○百科事典」などと銘打った、対象とする作品についての用語解説の記事が流行したことがあります。この企画は比較的容易に内容を充実できるというメリットがある反面、出来不出来が一目瞭然という恐ろしさもありました。この部分を読めば、その雑誌(やムック)の編集方針や出来映えがあらかた分かってしまうという、地味ながらも重要な部分でした。ま、刺身のツマみたいなものです。
とりわけ「ミンキーモモ」といえば、当時他には類を見ないぶっ飛んだ世界感を文字どおりしゃぶり尽くしたいがゆえに、この種の企画はまさに百花繚乱。というより某雑誌に登場した「モモ」百科事典がこの種の企画のパイオニアの一つだったりするぐらいでして、いわば本家本元総本山といったところでしょう。

先に「バイファム」のエンサイクロペディアを手掛けたとき、いつか絶対「モモ」も作ってやると固く心に誓ったものです(バカ)。ところがいざ実際に作業を開始すると、「バイファム」とは全く異なる次元でとんでもなく難しい仕事であることが分かってきました。
なぜ私がそう感じたのかは、このあとの本文をご覧いただきながら想像いただくことにしましょう。私が「モモ」の世界をミニマムな視点からどのように捉え、味わっていたのか、皆さんにその一端を感じていただければ幸いです。アニメフロア二つ目の刺身のツマ、どうぞお楽しみください。

※とりあえず第1期分の終わりまでたどり着きましたので、ひとまず完成といたします。第2期分については、改めて考えてみようと思いますが、いやはや、気力がついて来るかどうか…(2005.10.23)