<<タウト星編>>

第26話「新型R･V出撃!!」

D//敵の艦隊と遭遇して2日が経った。ローデン大佐たちはどうしたんだろう。無事なんだろうか。とにかく、あと20数時間でタウト星が目視できるはずだ。このまま敵に会うこともなく、行き着けばよいのだが。

2059年2月23日 ケンツは新しいRV…確か、トゥランファムと言ったっけ…に首ったけのようだ。まぁ、好きな者が使えばいいさ。ところで、もうすぐタウト星に着くというところになって、こんどは敵の監視衛星が行方をふさいでいるようだ。何とかあれをやり過ごさないと、僕たちの両親に会うことはできない。どうすればいいんだろう。 2059年2月24日 ケンツの奴、新しいRVだからと調子に乗って、みんなに迷惑をかけるんだから…。でも、どうにか僕たちはタウト星の軌道に乗るところまでやってきた。今、軌道変更の最中だけど、ここまで来て失敗なんかするもんか。それにしても、あのエクストラ力線は、やはり例の遺跡から放射されているんだろうか。だとしたら、ローデン大佐の言っていたとおり、あの遺跡は僕たちのガーディアンなんだろうか。

第27話「ロディ帰艦せず」

(ナレーション・日誌ともになし)

2059年2月25日 せっかくここまで無事にやってきたのに、ロディがタウト星の中に入ったまま出てこなくなってしまった。何とか無事でいてほしい。ローデン大佐への通信が、ちゃんと届いていればいいのだが。今日はとても眠れそうにない。フレッドも、バーツも、みんなもつらいのはわかっているけど、キャプテンとしてしっかりまとめていかないと。

第28話「囚われのロディ」

D//両親が捕らわれているという、アストロゲーターの親星・ククトの衛星タウトへの接近を試みた僕たちの作戦は、敵の激しい攻撃のために失敗に終わってしまった。そのうえロディは、中に進入したまま、消息を絶っている。貝のように押し黙っているあの星で、両親たちはどうしているのだろうか。そしてロディは…

2059年2月26日 今日は僕にとっても、みんなにとっても驚くことばかりだった。みんなは僕がRVで外に出ると聞いて驚いたようだけど、僕だってやるときはやるんだ。ロディがRVに囲まれていたときはびっくりしたけど、ともかく無事でよかった。カチュアの勇気にも驚いた。最初はなんでみんな勝手なことばかりするんだと思ったけど、そうじゃなかったことにすぐに気づかなかった自分が、ちょっと恥ずかしい。 でも、なにより驚いたのは、ここにはもう僕たちの両親がいないということだった。さすがにショックだった。マルロとルチーナがたまらず泣き出したけど、僕だって泣きたかったんだ。でも、僕はキャプテンだから…。だけど、いったいこれからどうすればいいんだ。

第29話「タウト星脱出命令」

(ナレーション・日誌ともになし)

2059年2月27日 (今、スコットは日誌を書くどころではありません)

第30話「決死の大気圏突入」

D//タウト星を出て41時間後、僕たちは、無事ククト星の軌道に乗せることができた。僕たちの父さんや母さんが捕らわれているというククト星へ。

2059年2月28日 まだあそこにタウト星が輝いている。昨日、ローデン大佐たちはあの光の中にのみ込まれてしまった。あの時、もし僕たちがタウト星に残っていれば、どうなっていたんだろう。でも今はそんなことを考えているときではない。目の前にだんだん大きくなってくるククト星。あそこに僕たちの両親がいるんだ。でも、どうやってあの星に降りればいいんだろう。みんな好き勝手に言ってくれるけど、これはこれで、大事な問題なんだ。 2059年3月1日 (今、スコットは日誌を書くどころではありません)