| ロディ//今日、ケンツが見つけたというケイトさんの記録テープを聞いた。久しぶりにケイトさんの声を聞いたせいか、なんだか、今日は寝つかれない。 | (前回と同じ日付なので、スコットは当然日記を書いていません) |
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<<銀河漂流編・その2>>
| D//航路変更して3日。ジェイナスは、僕たちの両親がいると思われるタウト星へ順調に進んでいる。しかし、本当に僕たち13人だけでアストロゲーターの勢力圏を突破して、無事タウト星に着くことができるのだろうか。ますます、キャプテンとしての重圧を感じる。 | 2059年2月3日 今日はたいへんな一日だった。ケンツとシャロンはニュートロン・バズーカでジェイナスを傷つけるし、ペンチは貴重な食料を無駄にするし。それにあのディスコパーティーはなんだ。クレアまでダンスを踊るなんて…。こんなことじゃタウト星に着くことなんかできないぞ。 マルロやルチーナにしたって、守るべきことは守ってもらわないと困る。でも、2人の様子を見ていると、自分の幼い頃を、ついつい思い出してしまった。 |
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D//僕たちが、タウト星に捕らえられているという地球の人々を救出するため、ベルウィック星軌道を離脱して今日で10日目。ときおり、敵の交信が傍受できるようになった。それほど敵の領域に入ったというわけである。早く敵の交信解読プログラムを探さなければいけない。最近、とみにUOの接近・通過が多くなってきた。行く手に、敵の大型ベースシップがいるのかもしれない。全クルー、一時もレーダーサイトより目を離すことができない、今日このごろである。 D//また、厄介なことになってしまった。このままだと戦いは避けられない。どうしてこのまま黙って行かせてくれないんだ。 |
2059年2月10日 今日、敵の目をくらまそうとして発射した探査衛星が、敵の大型中継ステーションを見つけた。明日になると、嫌でもその近くを通りすぎないとならない。なんとかして無事に通過したいのだが、いったいどうすればいいんだろう。みんなは先に攻撃すればいいと簡単に言うけど、僕にはとても危険なことのように思える。そもそも今日の戦闘だって、甘い見通しがたたって、みんな危なかったじゃないか。明日のことを思うと、こうしてタイプする手が心なしか震えるような気がする。 ところで、クレアはなんであんなに機嫌が悪かったんだろう。何か悪いことでも言ったんだろうか。僕だってたいへんなんだから、多少の不満は我慢してほしいんだけど。 |
| <編注>この日誌にある「ベルウィック星軌道を離脱して10日」という記述を文字どおりに解釈すると、この話は1月27-28日頃にあったことになります。しかし、物語の進行を考えると、これでは全く日付が合いません。そこで、ここでは便宜上、地球へのフライバイ軌道がベルウィック星の公転軌道とほぼ並行していたと仮定したうえで(実際にはまずありえません)、その軌道から外れる17話ラストシーンを新たな基準日に設定しています。 | |
| D//昨日僕たちが打ち出した探査ロケット・VRCが、敵の中継ステーションを見つけた。あと数時間でジェイナスは最接近することになる。やつらはきっと僕たちを見逃しはしないだろう。かといって、もう今さら航路変更するなんてことはできない。どうすればいいっていうんだ。それにもう一つ、僕を苛立たせるあのちぐはぐなビームは何だというのだ。コンピューターはコンマ02以下の命中率だというが、なぜ敵はそんなことをするのだ。いったい、敵は僕たちをどうしようというんだ。まったく、腹が立つ。 | 2059年2月11日 今日は肝心なところで病気のため倒れてしまった。キャプテンとして役目を果たすことができなかった自分がとても悔しい。ベッドの中で、ケイトさんの宇宙葬のときですらこらえていた涙が、ついつい出てしまった。みんなは大切な仲間なのに、あんな無茶な作戦で万一のことがあったらと、不安でいっぱいだった。 でも、みんな任務を果たして、無事に帰ってくることができて、本当によかった。これで、タウト星がまた少し近づいたんだと思いたい。 |
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D//3日前、敵の中継ステーションを攻撃して、興奮さめやらぬ今、敵は再びジェイナスに向け、攻撃を開始した。だが、おかしいことに、敵はむちゃくちゃな方向にビームを飛ばしてくるのだ。それも気の遠くなるほど遠い距離から。まるで、僕たちクルーをいたぶっているようだ。彼らの真意は全く分からない。 D//アストロゲーターの遠距離からのビーム攻撃は、集束率が悪く、命中してもジェイナス号の航行にはほとんど影響がないことが分かった。やつらが接近してこないのは、やはりあの遺跡が出しているエクストラ力線の影響なのだろうか。それにしても、くそぉっ、僕はそんなにスケベじゃないぞ! |
2059年2月14日 また敵の攻撃が始まったけど、なんであんなむちゃくちゃなビームを飛ばしてくるのだろう。なにも影響がないと分かっても、やっぱり気持ちが悪い。 2059年2月15日 3人で相談した結果、僕のブリーフケースをちょっと整理することにした。 |
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D//ここ2・3日、あれほど激しかった敵からの攻撃はほとんどやみ、かえって不気味なぐらいだ。でもできるなら、何のトラブルもなくタウト星へ到着できればと願う。 <編注>「ここ2・3日」をどうとるか難しいところです。ここでは、前回以降まだ3日程度はビームの攻撃が続いていたものと考えています。それがなくなってからさらに3日が、2月20日となります。 |
2059年2月20日 ようやくローデン大佐たちとコンタクトができて、一安心だ。これで僕たちの両親に出会える日も、そんなに遠くないような気がする。 こうなるまでの今日一日はたいへんだった。僕も変装したり忙しかったけど、みんなどうすればいいのかを懸命に考えてくれて、嬉しかった。でも、まさか兵隊さんに銃を構えることになろうとは、考えてもみなかった。ともかく、大佐たちに僕たちの気持ちが伝わっていればいいと思う。 |
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D//思いもしなかった。援軍との遭遇で、僕たちの艦内生活は一変してしまった。ブリッジはローデン大佐たちが担当してくれるので、僕たちは久々にのんびりしている。でも、少々時間を持て余し気味だ。 D//大佐たちにだってついてるさ、ガーディアンが… ロディ//再び、僕たちクルー13名だけになってしまった。大佐たちの無事を祈りながら、今、ジェイナスは一路、両親たちが捕われているというタウト星へ向かっている。前途には、様々な困難が待ち受けていることだろう。しかし、僕たちは恐れない。今までだって、自分たちだけの力で切り抜けてきたのだから。クレーク博士、ケイトさん、見守ってください、僕たちを。 |
2059年2月21日 地球軍と一緒になれたのもつかの間、再び敵の攻撃を受けてローデン大佐たちは戦闘に向かい、僕たちは再び子供たちだけの旅になった。やっぱり心細い。このまま無事にタウト星に着けるんだろうか。 でも、ジェイナスは今までとは少しだけ違うような気がする。大佐が言っていたように、あの遺跡は本当に僕たちのガーディアンかもしれない。そして、みんなもいろんな経験の中で、少しずつ仲よくなっているし、自信もついてきた。たいしたほどではないけど、僕も少しはキャプテンらしくなったかもしれない。大佐にも言われたけど、情けない顔なんかせずに、みんなで両親に会えるように、頑張っていこうと思う。 |
| D//ローデン大佐たちと別れて、僕たちクルーは再び13人だけの旅になった。昨日ケンツが、ひょんなことからケイトさんの記録を見つけ、相談した結果、みんなで聞こうということになった。 | 2059年2月22日 僕は、ケイトさんがこの旅を、そして僕たちのことをこんなに心配していたなんて、全然気がつかなかった。僕も15歳なんだから、少しは気がつくべきだったのかもしれない。僕はキャプテンとして、ケイトさんの気持ちを大事にしないといけないと思う。 |
