第15話
衝撃!! 異星人が残した意外なメッセージ

各話チーフスタッフ

脚本	伊東恒久	絵コンテ	横山裕一朗
演出	関田修	作画監督	本橋秀之・長岡康史

メイン&サブキャラクター(今回登場分)

スコット	ロディ	バーツ	フレッド	ケンツ
ジミー	マルロ	クレア	マキ	カチュア
シャロン	ペンチ	ルチーナ	ケイト	(ボギー)

ゲストキャラクター(キャラクター紹介登場分以外)

男(ラレド)…藤城裕士

ものがたり
2059年1月22-29日・地球へのフライ・バイ遷移軌道上

異星人の一件を除いては、ジェイナスの航行は順調だった。しかし、その事件以来ケイトはなぜか酒浸りになり、部屋に閉じこもって食事にも顔を出さない。 異星人の男・ラレドがケイトに託した話は、衝撃的だった。地球軍が異星人をクレアド星から追い払い、さらにベルウィック星にまで侵略を進めていたこと。カチュアが異星人=ククトニアンであること。そして民間人の大半がククト軍に捕われ、ククト星の衛星であるタウト星に捕虜となっていること。単なる研究者にすぎないケイトにとってこれらの話を一度に背負うことは、余りにも荷が重すぎたのだった。 ひょんなことからカチュアがククトニアンであることが、子供たちに知られてしまった。次の食事の時間、子供たちはどうしてもカチュアに目がいってしまう。とうとうケンツが「カチュアは敵なんだ」と叫んだ。怒ったジミーがケンツにつかみかかるが、それを止めたのはカチュアだった。 事件を聞いたケイトは、全員をブリッジに集めて、ラレドとの会話のテープを聞かせた。カチュアがククトニアンであること、そして自分たちの両親がタウト星で捕虜となっていることを知って、子供たちは大きなショックを受けた。

ほうがんのこだわり

自分たちの中に「敵」がいる、という意外な展開を見せて、物語は一気に佳境へと進んでいきます。食事シーンでは一人を除いてみんなが知っているという状況での、独特の白々しい雰囲気が上手く描かれています。 うっかりラレドの話を聞いてしまうクレア。動転しているクレアを見つけて話を促すマキ。その2人の話を聞いてしまい、みんなに触れ回るシャロン。カチュアの話が広まるにはまさにぴったりの配役だと思いませんか? そしてジミーのあの頑張り。自分の大切な人(別に恋人と言ってるわけではありません)を守るために見せる彼の本当の強さが、この回初めて表に出ることになりました。ジミーとケンツの大喧嘩を真っ先に止めようとしたのが他ならぬマキであるあたり、いつもながら上手い演出です。 この回のケイトの酔いっぷりは、今見てもなかなかモノになっていると思います。当時は「酔いどれケイト」という名前で有名でした。はずみでケイトとキスをしてしまった後のロディの姿が、若さを感じさせます。もっとも、あの体勢からキスをするのは、ちょっと無理があるとは思いますが。なお、このシーンでは二人のキスそのものは描かれていないのですが、後の回想シーンでばっちりと描写され、当時のスタッフがあちこちの座談会で「あれはカットしたはずなのに」と首をひねっていました。 この回、カチュアは初めて自分の素性に気づくことになります。それぞれの場面で彼女の動きが微妙に異なるあたり、当たり前と言えばそれまでですが、巧みな描写が続きます。今回、彼女はまだ泣き崩れるより他なかったのですが、次回以降たびたび描かれることになる彼女の健気さが、物語の核となります。 ※なお、航海日誌から推測される物語の日時と、物語そのものの進行から推測される日時とが、今回から異なってきます(次回の日付参照のこと)。当コーナーでは、便宜上航海日誌の方に合わすことにします。

→上村

→sally

各話タイトル一覧へ	乗換口へ	前回へ	次回へ