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→上村
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| 脚本 | 星山博之 | 絵コンテ | 三浦将則 |
| 演出 | 三浦将則 | 作画監督 | 伊東誠 |
| スコット | ロディ | バーツ | フレッド | ケンツ |
| ジミー | マルロ | クレア | マキ | カチュア |
| シャロン | ペンチ | ルチーナ | ケイト | (ボギー) |
ゲストキャラクター(キャラクター紹介登場分以外)…なし
| 両親たちがタウト星にいると知った子供たちは、ジェイナスの進路をどうするかについて会議を開いた。結局、地球行きをやめてタウト星に向かうことに決定するが、その会議にカチュアの姿はなかった。 自分が異星人=ククトニアンであることを知ったカチュアは、思い悩んだ末、これ以上仲間たちといっしょにはいれらないと、小型艇に乗って、一人ジェイナスから飛び出した。レーダーに映る、行くあても無くジェイナスから離れていく小型艇の軌跡に、子供たちはショックを受ける。 ケイトは、子供たちがタウト星に行くことを決めたと知り、そんなことができるはずもないのにと悩んでいた。そこにカチュアが飛び出したとの知らせが入り、彼女は今までの自分の迷いを悔いて、ロディと共にカチュアの後を追った。何とかカチュアに追いつき、ジェイナスへと向かわせることができたケイトだったが、敵が攻撃を仕掛け、彼女の乗るパペットファイターが被弾してしまった。 ロックが外れなくなってしまったケイトは、子供たちに最後のメッセージを託し、そして散った。 |
| 物語前半のクライマックスを迎えます。当時声優初挑戦だった笠原弘子の(上手ではないけども)懸命の演技が私たちを引きつけてくれます。カチュアが彼女なりに苦悩して下した結論は、予期しなかった「敵」の出現で破綻してしまいます。それに気づきながら、それでもジェイナスから離れるべく自らを納得させようとするカチュアの心情が、痛いのです。 ケンツとけんかを続けるジミーの表情は、絶妙の描写でした。今回の演出では、そのジミー以上にケンツの心の変化を執拗に追っています。最初は強硬な発言を続けるケンツですが、カチュアが飛び出すという展開に、初めて自分の言葉の意味を悟ります。彼も彼なりに心を痛めるのですが、それを素直に言い出せないあたりが、ていねいに表現されています。そして、ついに居場所のなくなったケンツを慰めるシャロンの行動が、いかにも彼女らしくていいのです。 子供たちにラレドとの会話のテープを聞かせても、大人としてのケイトの苦悩はなくなりません。そんな彼女の思いを理解できないロディは、ケイトから「ありがとう」と声をかけられると「すみません」と謝るしか自分を表現できません。まだ彼は少年なのです。そんな彼を「ケイトさんのナイト役、しっかり頼むぜ」と送り出す時にバーツが見せる微笑みが、個人的には気に入っています。 冒頭の会議のシーンでは、メンバー全員の意思を統一しておきたい、という年長者の配慮が見て取れます。「だったらきまってる!」と声を張り上げるマルロの積極性がいいですね。ちなみに、この場面でジミーは口ごもってしまいますが、ひょっとすると、彼が両親の安否に既に気づいていたからなのでしょうか。 カチュアも無事に帰還できそうだし、これで安心というときになって、事態は急転直下、最悪の方向へと走り出します。ケイトからのメッセージが流れる中、子供たちが見せる表情が(こんな場面に不謹慎な表現だと思いますが)すばらしい描写です。特にシャロンの見開かれた目には、言い知れぬリアリティを感じます。 でも、極めつけはやはりロディの「ケイトさーん!」でしょう。 他にもたくさん書きたいことはあるのですが、この回に関してはここまでにします。とにかく、一度見てあげてください。 |
