|
→上村
|
| 脚本 | 伊東恒久 | 絵コンテ | 奥田誠治 |
| 演出 | 関田修 | 作画監督 | 富沢雄三 |
| スコット | ロディ | バーツ | フレッド | ケンツ |
| ジミー | マルロ | クレア | マキ | カチュア |
| シャロン | ペンチ | ルチーナ | ||
| クレーク | ケイト | ボギー |
| 兵士A…大山高男 | 兵士B…小野健一 |
| ようやくジェイナスはベルウィック星にたどり着いた。ようやく両親に会えると喜ぶ子供たち。ジェイナスは地上との連絡も取れないまま、やはり連絡の通じない第2ステーションに向かった。途中、ステーションから救難信号が入電した。探査ロケットで偵察したところ、ステーションも敵の攻撃を受け、機能が停止していることがわかった。クレークたちはステーション内部の調査に向かったが、そこには死体すら見あたらなかった。しかし、救命カプセルの中にいた2人の子供…カチュアとジミーを見つけ、無事救助した。 ジェイナスをステーションのドックに係留した後、最後まで残っていた兵士2名が地上の偵察に出発するが、敵の攻撃に遭い、消息を絶ってしまった。クレークとケイトはやむなく、子供たちとともにシャトルでベルウィックの軍の拠点であるアゾレック基地に降下した。完全に廃虚と化した基地の様子に、子供たちの淡い希望は消え去ってしまった。 やがて、敵のARVウグと戦闘している地球軍のRVディルファムを発見。何とかウグを倒したディルファムから降りてきたのは軍人ではなく、バーツという少年だった。彼の話でベルウィック星も敵の攻撃を受け、壊滅状態にあることがわかった。ともあれ、子供たちは久々にくつろいだ夜を過ごすことになった。 |
| この回で、ようやく13人の子供たちが揃うことになります。逆に言うと、(ケイトとクレーク以外の)大人たちは全員死んでしまったのです。最後の兵士たちは、ジェイナスをステーションのドックに係留するという重要な決断をしました。この決断によってやがて子供たちは両親に会うことができるようになるのです。その兵士が自分のことを「坊や」と呼ぶことにロディは反発しますが、彼がこうして大人に甘えることができるのも、これが最後になります。 冒頭、シャロンが「(ベルウィック星も)異星人にやられてたりしてさぁ」と品のない冗談を飛ばしてひんしゅくを買ってしまいますが、それがどれほど真実に近いのか、誰も知りません。後半子供たちがアゾレック基地に降り立ったときの気持ちを考えると、何ともやりきれない思いになります。 ケンツは今回「ピーピング・トム」の解説を始めます。しかし、彼の知識と現実とが結びついたとき、子供たちの不安は一挙に高まります。そして、その不安が現実となる中、唯一の明るい話としてカチュアとジミーが救出されます。まだ2人ともその素顔を見せてくれませんが、そんな2人を歓迎するクレアの態度がいいですね。彼女なりにちゃんと他の子供たちを見ていることが、彼女の紹介からわかります(この一連のシーンは、視聴者に対する再度のキャラクター紹介の役割も果たしています)。席を譲ったカチュアからお礼をいわれて顔を赤らめるケンツが、後に彼女を傷つけてしまうのは、運命のいたずらとしか表現できません。そのケンツが照れながら席を離れる様を追うシャロンの視線が、将来の名コンビ誕生を暗示しているような気がします。 最後の一人、バーツはいかにも彼らしい登場をします。彼にとっては戦場だったベルウィック星は、他の子供たちにとっては久々に安心できるところでした。そこでパーティが始まるのですが、ちょっと入りづらいバーツをロディが誘うことで、初めて13人は一つの絆に結ばれます。 子供たちの長い「漂流」は、事実上ここからスタートすることになります。 |
