「あずきちゃん」第2話
秘密!
消しゴムのおまじない
| 脚本 | 雪室俊一 | 絵コンテ | 桜井弘明 |
| 演出 | 桜井弘明 | 作画監督 | 金子紀男 |
| あずき | 勇之助 | ヨーコ | ケン | まこと | だいず |
| ☆ | ◇ | ◇ | ☆ | ◇ | ◇ |
| ジダマ | かおる | トモちゃん | 多胡先生 | あずき母 | あずき父 |
| ◇ | ◎ | ◎ | ◇ | ◇ | NA |
| キャラ | 声優 | キャラ | 声優 |
| アイキャッチ | あずき | 髪飾り | 橙色 |
| 学校行事 | 通常の授業 | 教室の習字 | 青空 |
| 給食主菜 | なし | 満塁軒 | 登場せず |
| 交換日記 | なし | ユイ | あずきが発見 |
| 次回予告 | (特になし) | ||
| あずきの名前が書かれた消しゴムが落とし物として届けられた。誰かが恋のおまじないをしているらしい。あずきは勇之助が書いたのかもと期待するが、どうも違う様子。 翌日「Yのつく女の子に優しくすればいい」というヨーコの占いに納得する勇之助にあずきはショック。それどころか自分も恋占いを受ける羽目になってしまい、ヨーコに自分の好きな相手が勇之助だとばれてしまった上、相性最悪とのお告げにすっかり落ち込んでしまう。占いはでたらめだと知って安心するあずきだが、今度はケンの消しゴムに自分の名前が書いてあるのを見つけてしまう。 悩みが増えるばかりのあずきだったが、勇之助が気にしていた「Y」とは飼い犬のユイの事だと知って、安心するのだった。 (原作第5話に相当) |
| 今回も原作をもとにしたエピソードですが、重要な部分で大きな違いがあります。原作では「Y」の正体が分かるのは、雨の日の下駄箱の前でした。勇之助とあずきの会話をこっそり聞いていたヨーコは、腹を立ててその場を立ち去ります。一方アニメでは、あずきが公園で見つけた子犬が勇之助の探していたユイだという仕掛けになっていて、その前のシークエンスから続いて、あずきの感情の起伏がより激しく描かれています。また、アニメ版の演出には、これから活躍する機会の多いユイをきちんと登場させておきたい、という意向も働いています。 それ以外は、概ね原作の筋書きをそのままアニメにしたと言えるのですが、なにせ20分あまりの時間をフルに使っているので、物語はかなり膨らんでいることに留意すべきでしょう。特に、ケンちゃんの消しゴムを巡るあずきとかおるちゃんのやり取りは、アニメ版オリジナルのエピソードとして大きな意味を持っています。あずきにしては珍しく、上手に嘘がつけたものです。 結果として、物語のかなり早い時点で、勇之助に恋するあずき、そのあずきに惚れているらしいケン、そのケンに片思い中のかおる、そして恋のライバルヨーコ、という図式が、明確に宣言されることになりました。それにジダマ達がどう絡んでいくのかを要素にして、物語が次第に広がりを見せていくことになります。 そのきっかけを作るのがトモちゃんでした。ヨーコちゃんの占いを見守る彼女の姿は、原作の同じシーンに比べて遥かに理性的に描かれており、演出の意図を感じ取れます。こういうトモちゃんって、すてきですね。よく考えると、彼女の方がかおる達より先にあずきの恋の相手を知ったことになります。 ラストシーンでは、初めてタコ公園が舞台に登場します。二人が夕焼けを見るというシーンは、これから幾度となく登場しますが、その中でももっとも純粋にあずきが幸せと憧れを感じていたのが、おそらく今回の場面でしょう。夕陽を見つめるあずきの感情がどんどん変化していくのが、これからの物語の主題なのかもしれません。 |
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