「あずきちゃん」第3話
大告白!
私の好きな人
| 脚本 | 雪室俊一 | 絵コンテ | 坂田純一 |
| 演出 | うえだしげる | 作画監督 | 君塚勝教 |
| あずき | 勇之助 | ヨーコ | ケン | まこと | だいず |
| ☆ | ☆ | ◇ | ◇ | ◇ | ◇ |
| ジダマ | かおる | トモちゃん | 多胡先生 | あずき母 | あずき父 |
| ◎ | ◇ | ◇ | ◇ | ◇ | ◇ |
| キャラ | 声優 | キャラ | 声優 |
| 男子生徒 | 高山勉 | 女子生徒 | 東さおり |
| アイキャッチ | あずき | 髪飾り | 橙色 |
| 学校行事 | 通常の授業 | 教室の習字 | 真実 |
| 給食主菜 | なし | 満塁軒 | 登場せず |
| 交換日記 | なし | ユイ | 藤川動物病院へ |
| 次回予告 | (特になし) | ||
| 国語の授業で「私の好きな人」という題で作文を書くことになった。勇之助のことを書かないと、と悩むあずきは、とうとう1行も書けないまま宿題に。家で懸命に書いたまではよかったが、翌朝ジダマ達が自分の家族のことを書いたと聞いたあずきは、自分の作文が恥ずかしくて、その日はとても提出できず、改めて書き直す羽目になった。その一方、ヨーコから勇之助が藤川さおりという女の人のことを作文に書いたと聞いて、あずきは誰のことを書いたのか気になって仕方がない。 後日、勇之助の作文が披露された。勇之助の好きな藤川さおりさんは、勇之助の前の小学校の栄養士さんだと知ってあずきは一安心。勇之助の優しい心に気づくのだった。 (原作第3話に相当) |
| 今回も原作から取材したエピソードが登場します。というか、途中までは原作とほとんど同じですが、後半になって、勇之助の好きな人が登場するというエピソードが加わり、物語は意外な方向へ進みます。 小さい頃の勇之助が好き嫌いが激しい子供だったなんて、ちょっと信じられない気がしますが、子供の好き嫌いってかなり激しいですよね。そんな子供たちのことを考えて献立を作ってくれる藤川さんって、それはすてきなお姉さんなのでしょう。ちっちゃな勇之助がそう思っても不思議ではありません。ところが、実際の藤川さんは定年間近のおばあさん。それを知ったときの驚きを素直に表現できるところが、勇之助のいいところです。朗読する彼の声の飾り気のない演技が、そんな彼のよさを見事に引き出してくれています。 そうした勇之助の姿に触れたあずきは、彼がヨーコちゃんといっしょに帰るところを見ても、今日ばかりはあまり腹が立ちません。これからあずきはそんな二人の姿を見るたびに嫉妬する(笑)のですが、その時に今日の勇之助の姿を思い出すことがあったのかどうか、ちょっと気になるところです。 特にAパートでのあずきの描写は、原作をそのまま踏襲したものなのですが、初恋を演じつつある女の子の繊細な心の動きが、些細な日常のなかに巧みに織り込まれており、お見事です。ドッジボールが当たっても「擦り傷の跡もあずき色、なんちゃって」と笑う場面なんか、もう芸術的(笑)。原作とアニメの絶妙な関係が見て取れます。その後に描かれる、作文を考えながら眠ってしまうあずきのシークエンスもすばらしいですね。 野山家の食事風景が、今回始めて本格的に描かれます。ジダマのおばあちゃん子も今回から全面に出てきます。ケンと勇之助の微妙なライバル関係も、だいずのボケっぷりも、みんな今回からです。この作品が一人立ちしようと羽を伸ばしてゆくさまを、しばらく楽しみたいと思います。 |
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