「あずきちゃん」第18話
夏便り!
待ちぼうけのラブレター
| 脚本 | 雪室俊一 | 絵コンテ | 小寺勝之 |
| 演出 | 小寺勝之 | 作画監督 | 金子紀男 |
| あずき | 勇之助 | ヨーコ | ケン | まこと | だいず |
| ☆ | ☆ | ◇ | ◎ | NA | ◎ |
| ジダマ | かおる | トモちゃん | 多胡先生 | あずき母 | あずき父 |
| ◇ | ◇ | NA | NA | ◇ | NA |
| キャラ | 声優 | キャラ | 声優 |
| 仙台の伯母さん◎ | 勝生真沙子 | 仙台の伯父さん | 園部啓一 |
| 郵便配達員 | 小室正幸 | (ヨーコママ) | (松本梨香) |
| アイキャッチ | かおる | 髪飾り | 橙色/赤ビーズ |
| 学校行事 | 夏休み | 教室の習字 | (なし) |
| 給食主菜 | なし | 満塁軒 | なし |
| 交換日記 | あずき→勇之助 | ユイ | 登場せず |
| 次回予告 | お母さん、誰が一番好きなの? | ||
| あずきとだいずは仙台の伯母さんの家に滞在することになった。勇之助と離れ離れになるのが不安なあずきは、伯母さんの家に着いても勇之助から連絡がこないかと気になって仕方がない。3日目になっても勇之助が約束した手紙が来ないので、心配になったあずきのもとに、東京から男の子が来たという連絡が入った。あずきは喜んで迎えに行くが、登場したのは家族旅行で近くに来たケンだった。ケンの家族がいる温泉に向かったあずきは、そこで伯母さんに勇之助のことを告白する。翌日、あずきがこけしを作ると、顔が勇之助に、またケンのこけしはかおるにそっくりになった。夕方、伯母さんの家に戻る途中、郵便屋さんがあずき宛の速達を届けてくれた。勇之助からの手紙を大切に読むあずき。 |
| 夏休みに子供だけで親戚の家に行くというイベントは、皆さんの中にもけっこう経験者がいるのではないでしょうか。私も、親から離れて遠いところでのんびりできるという開放感が何よりも嬉しかったと記憶しています。去年までのあずきもきっとそうでした。でも、今年は違う。なぜって、それは…。その先の言葉をあずきはまだ家族に話していません。そんなちょっとしたあずきの緊張感が、この仙台シリーズの根底にあります。物語の表側にはあまり顔を出してこないのですが、いかにも女の子らしい複雑な思いが、仙台でのあずきの行動を支配している様子を、ぜひ楽しんでいただきたいと思います。 さて、伯母さんたちの前でだいずにボーイフレンドはケンと言われて怒るあずきですが、かといってそれを否定する勇気もありません。ところが、そのケンがひょっこり登場して、あずきはびっくりします。せっかく勇之助だと信じて自転車で迎えに行ったのに、ケンといっしょの帰り道を自転車を押してとぼとぼ歩くあずきの姿が、なんとも哀れ(笑)。そのケンと温泉に向かい、伯母さんにケンちゃんはいい子だねと言われて、あずきはついムキになって否定し、叔母さんに進められるがままに勇之助のことを話し始めます。自分の親にさえ話したことがない大切な秘密を打ち明けて、あずきはどんな心境だったのでしょう。 でも、伯母さんはあずきからそんな話を聞けて嬉しかったんでしょうね。勇之助の手紙を一緒になって心配してくれます。そして願いは叶うもの、勇之助は約束通り手紙を届けてくれました。夕暮れの牧場でそれを読むあずきの姿にどれほど感動したことか! 最後にくるりと体を回す仕草が、とてもいいのです。途中で子ヤギの「ヨーコ」が手紙を食べに来るというシーンが入るのも楽しいですね。 一方、東京に残った側にもいろいろ動きがあるようで、それを適度に紹介してくれたのが楽しい。とりわけ、仙台に行ったケンちゃんを巡って一喜一憂するかおると、あれこれ知恵をつけたがるジダマのおせっかいが楽しい。今回は場を賑わすだけでしたが、これが後の大事件への予行演習となりました。また、あずきがいないというチャンスをヨーコが逃すはずがないと思っていたら、やっぱり動いていたんだね、というあたりも愉快です。それを勇之助がなんにも考えないまま手紙で紹介するのですが、ここにも彼らしさが出ていて、あずきはこれも嬉しかったのです。 そして最後に、物語本筋とはほとんど関係はないのですが、だいずの活躍に心から拍手を送ります。親子電球を見て「僕とおねえちゃんみたい」と言ったあと「ふふん」と微笑むのがかわいい。そして、ヨーコに似せて作ったこけしに爆笑! いや、すばらしい弟を持って幸せですね、あずきちゃん。 なお、今回からアイキャッチにバリエーションが増えました。 |
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