「あずきちゃん」第38話
さむーい!
ひとりぼっちのクリスマス
| 脚本 | 雪室俊一 | 絵コンテ | 桜井弘明 |
| 演出 | 桜井弘明 | 作画監督 | 金子紀男 |
| あずき | 勇之助 | ヨーコ | ケン | まこと | だいず |
| ☆ | ☆ | ◎ | ◇ | ◇ | ◇ |
| ジダマ | かおる | トモちゃん | 多胡先生 | あずき母 | あずき父 |
| ◇ | ◇ | ◇ | NA | ◇ | ◇ |
| キャラ | 声優 | キャラ | 声優 |
| 勇之助母 | 安藤ありさ | ◎(かおるママ) | (佐久間レイ) |
| △(ヨーコママ) | |||
| アイキャッチ | かおる | 髪飾り | 橙/緑 |
| 学校行事 | 特になし | 教室の習字 | (なし) |
| 給食主菜 | なし | 満塁軒 | なし |
| 交換日記 | なし | ユイ | 勇之助母と散歩 |
| 次回予告 | え、勇之助君、今なんて言ったの!? | ||
| クリスマスイブにかおるの家のパーティーに誘われたあずきだったが、勇之助が親戚の家に行くため、一人きりの参加になるのがちょっと寂しい。ところが当日、偶然出会った勇之助の母に、勇之助がヨーコのパーティーに行くため急いで帰ってくると聞いて、あずきは衝撃を受ける。気を取り直してかおるの家に行ったあずきは、ヨーコのパーティーから流れてきたケンから、だいずが自分のことを話していると聞いて、ヨーコの家に向かった。そこであずきは遅れてやって来た勇之助に出会い、いたたまれずに駆け去ってしまう。かおるの家に戻ってきたあずきだが、悲しさでパーティー会場に入れない。そんなあずきをかおるの母が優しく迎えていた時、勇之助が到着し、二人もパーティの輪に加わった。 |
| 今回はいよいよクリスマス本番。子供たちがどうその日を過ごすか、悲喜こもごものドラマが展開します。 プロローグのあずきの台詞にも登場する、前回二人が交換した手作りのプレゼントが、今回早速重要なポイントとなります。こうした直前の回のエピソードが今回の伏線となるという構成はこの作品で多用される手法ですが、テンポよく感じます。 だいずが何を言うか心配だからという名目で、彼がはしゃいでいるヨーコの家に向かうあずきですが、自分の本当の気持ち…もし勇之助君がそこにいたら…を、彼女は隠し通すことができません。勇之助への信頼を確かめる証として、あずきはブローチを取り出し、自分の胸元に飾ります。 ところが事態は最悪の展開を迎えます。ヨーコが「まだ来ていない人がいる」と告げた次の瞬間、その人勇之助が花束を持って登場します。ショックのあまり駆け出してしまうあずき。でも、勇之助の首には、あずきが編んだツートンカラーのマフラーがさりげなく巻かれていたのでした。勇之助は、あずきの姿に不安を感じ、すぐに後を追いかけます。 そんな優しさがブローチに込められていると、パーティー会場に入ることができずにいるあずきに、かおるママは優しく教えてくれます。ブローチの作者が誰なのか、あずきの身に何があったかなんて、かおるママは知るはずもありません。でも、彼女にはそれが見えるのです。だから彼女は、その人をもう少しだけ信じてあげなさいと、あずきに言葉の外で伝えたのです。そして、その思いの通りに現れた勇之助の首には、あのマフラーが巻かれていました。 実は互いのプレゼントについて、二人は今回一度も会話をすることはありません。だけど互いがそれを身につけていることに気づいたとき、二人は改めて二人の絆を確かめ合います。それは言葉なんかじゃない、もっと純粋な気持ち。その象徴として、このアイテムは主人公に劣らぬ活躍を見せたのです。 そして、その気持ちをあずきに気づかせてあげたかおるママに、私は心からの拍手を贈ります。彼女が物語に直接絡む場面は珍しいのですが、今回はその中でもとびきりの名場面だと思います。 このシークエンスを成立させたヨーコの態度にも潔さを感じます。駆け去るあずきを見送った後一瞬のリアクションは見ものですが、勇之助があずきを心から心配するのを見て、ヨーコはちゃんと自分の義務を果たしました。勇之助にあずきの行き先を教えたあと、一人「クリスマスだから」と自分を納得させるのが、ヨーコちゃんの面目躍如たるところです。勇之助はヨーコのそんな所作を知る由もありませんが、「いいとこあるよな」とちゃんと分かっています。こうした敏感さが、彼の持ち味ですね。 その他細かいお遊びがいっぱいあるのですが、とても紹介しきれません。ごめんなさい。だいずもケンもジダマも、みんな輝いていました。 こんな素敵な子供たちに、メリークリスマス!! |
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