「あずきちゃん」第43話
いじっぱり!
ジダマ V.S. おばあちゃん
| 脚本 | 雪室俊一 | 絵コンテ | 小島正幸 |
| 演出 | 小島正幸 | 作画監督 | 君塚勝教 |
| あずき | 勇之助 | ヨーコ | ケン | まこと | だいず |
| ◎ | ◎ | NA | ◇ | ◇ | ◇ |
| ジダマ | かおる | トモちゃん | 多胡先生 | あずき母 | あずき父 |
| ☆ | ◇ | ◇ | ◇ | ◇ | ◇ |
| キャラ | 声優 | キャラ | 声優 |
| 勇之助母 | 藤本かをる | 女子生徒 | 東さおり |
| アイキャッチ | ジダマ | 髪飾り | 橙 |
| 学校行事 | 特になし | 教室の習字 | (なし) |
| 給食主菜 | なし | 満塁軒 | 出前2回(チャーシューワンタン麺) |
| 交換日記 | なし | ユイ | 勇之助と散歩 |
| 次回予告 | お父さんの運転だけはイヤだからね! | ||
| ある夜、あずきの部屋に家出してきたジダマが潜りこんできた。ところが、翌日になってジダマのおばあちゃんがお返しとばかりに家出してしまい、みんなびっくり。満塁軒に勇之助の家からジダマのおばあちゃんの好きなチャーシューワンタン麺の出前が入ったと聞いて、ジダマ達は勇之助の家に向かうが、出前を取ったのはまことだと知ってがっくり。ところが、あずきはふとした事から、勇之助が何かを隠していることに気づく。あずきに問い詰められた勇之助はジダマのおばあちゃんの家出先を教えるが、二人がそこに向かうと、既にジダマが見張っていた。家に乗り込むジダマを心配げに見守る二人だったが、やがてジダマの泣き声が聞こえ、事情を察した二人はその場を後にした。 |
| 今回は、この作品になくてはならないサブキャラクターであるジダマのおばあちゃんとジダマとの、いかにもありがちなエピソードです。これだけ人物像を描き込まれながらも、ジダマのおばあちゃんはついに画面に登場しませんでした。このスタッフの頑張りが、ありふれたお話にちょっとした緊張感を与えました。と同時に、今後のエピソードでもおばあちゃんを画面に登場させなくしたわけで、いろんな意味で作品中での彼女の立場を決定づけた回となりました。 これまでもジダマの口から様々に語られて来たおばあちゃんですが、チャーシューワンタン麺が好物で、いいお年になってから自動車免許の教習に行くなど、相当お元気なようです。そんなおばあちゃんに育てられたジダマがあんな性格になるのも、なんとなく分かる気がする。それをあずき達が再確認するのがいいですね。 と、それだけで終わるならこのお話は単純なのですが、冒頭にまずジダマが家出して、というイベントを持ち込むことで、野山家の暮らしにも微妙な影響を与えます。事の成り行きもあってあずき母はにジダマのおばあちゃんのことを逐一報告します。ここであずき以上にあずきの母が二人のことを心配している所が、この作品のユニークなところでしょう。家族の大切さを常に実感しているのは、やはり母親なのです。それにしても、勇之助と二人で駆け落ちしたらかくまってあげるから一晩泊めて、という条件を受け入れてしまうあずきって、やっぱりすごい。 同時に、とんだとばっちりを受けた(?)勇之助の反応も見どころです。彼は本当に嘘をつくことが下手な人物なのですが、それがいいことなんだよ、と思わせるのが彼の魅力でしょう。なんとかうまくごまかせたつもりだったのが、電話口であずきに問い詰められ、次第に言葉を失ってゆく彼の姿は絶品でしたね。あずきがここまで勇之助を追い詰めたのは、本作始まって以来かもしれませんね。あずきだってたまにはやるのです(笑)。 また、物語とは直接関係ないのですが、教習所の前でおばあちゃんを待つジダマに「自動車免許は18歳になってからだ」と声をかける多胡先生の姿がよかったですね。怒らないでいるべき時をちゃんとわきまえている先生って素敵だと思うのです。 その自動車教習所にあずきの父が通っていたことが、勇之助の嘘にあずきが気づくきっかけになるのですが、母に「もし(免許が)取れなかったみっともない」とまで言われた父がついに免許を取るということがどんな意味を持つのか、次回予告を見るだけではちょっと想像がつきませんでした。 |
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