ホーム > アニメ > あずきちゃん > ストーリーダイジェスト

「あずきちゃん」第46話

春のサスペンス!
ドキドキ家庭訪問


主要スタッフ
脚本雪室俊一絵コンテ小島正幸
演出小寺勝之 作画監督芦野芳晴

主要キャラ動向
あずき勇之助ヨーコケンまことだいず
☆◇◇◇◎◇
ジダマかおるトモちゃん多胡先生あずき母あずき父
◇◇◎☆◇◇

ゲストキャラ
キャラ 声優キャラ声優
ケンの父矢尾一樹野山剛造小形満
トモの母豊島まさみ勇之助の母藤本かをる
(まことの父)(津久井教生)△(かおるママ)


定点観測
アイキャッチジダマ髪飾り赤
学校行事家庭訪問教室の習字五月晴れ
給食主菜なし満塁軒なし
交換日記なしユイ勇之助と散歩
次回予告私には勇之助くんがいるんだから!



あらすじ
あずきのクラスで家庭訪問が始まることになったが、あずきの家に多胡先先生が来る日に千住の剛造おじいちゃんもやって来ると連絡が入り、あずきは憂鬱に。母のアイデアで家庭訪問の日程を1日早めてもらったが、おじいちゃんも予定より1日早く来てしまい、先生に意見してやると意気盛んな姿に、あずき達は不安を募らせた。家庭訪問当日、まことは訪問をなしにしようと謀った計略がばれてしまい、必死に逃げていたが、そこに先生がなかなか現れないので怒っていた剛造が通りかかった。まことを捕まえて大目玉を食らわせた剛造は、そのまま帰ってしまった。あずきの家は翌日家庭訪問を受け、先生にほめられたあずき親子はまんざらでもなかったが、先生は誰にでもそう言っていたのだった。


ほうがんのこだわり
今回のお話は、いくつものエピソードが並立して進んでいるため、ちょっととりとめのない印象を与える面もあります。一方で、それらをお好みにあわせて選択することで、多様な楽しみ方ができる回でもあります。
元刑事の剛造(千住のおじいちゃん)にとっては、昨今の教育現場の乱れ方は耐え難いものがあったのでしょう。家庭訪問があると聞いて、先生に話ができるとがぜん張り切る気持ちはたいへんよく分かります。電話口での「わっはっは!!」だけでもうすっかり「剛造の世界」を醸し出してしまうあたり、おじいちゃんの面目躍如たるシーンです。あずきの母ならずともたじたじですね。
ところが、家庭訪問当日いつまでたっても先生が来ない、というところから、物語はがぜん忙しくなります。
気が立っている剛造は、先生が来ない原因を作ったまことを探そうと外出します。トモちゃんは、まことの急な知らせが自分の家にかかってきたことの意味を誰かに認めてもらいたくて仕方ありません。まことは自分の作戦がうまく行ったと信じきっていて、鼻歌を歌いながら家に戻ってきます。ところがそこには、病気と聞いていたまことの父と出くわして全ての事情を察した多胡先生たちが待ち構えていました…
果たしてまことは必死に逃亡を図りますが、剛造の見事な扇子さばき(笑)でたちまち御用に。タコ公園で剛造に怒られるとき、まことの横に座ってくれていたのはトモちゃんでした。ストレスを発散してすっきりした顔で帰る剛造の姿はみんな想像つきますよね、というわけで敢えて描かれないところがオシャレです。
翌日、家庭訪問が再開され、多胡先生が新しい自転車に乗っているのを知って、あずきや勇之助は、噂通りヨーコの家が苅った自転車を先生がもらったのでは、とショックを隠しきれません。でもそれは結局杞憂に終わり、二人は安心するのでした。
…とまあ、なんて盛りだくさんな話なんでしょう。個々のエピソードはごく些細な物なのですが、いずれもこのキャラクターならこうするだろうという私達の暗黙の了解のうちにあるものばかりです。だから、文章にすると一見雑然とした印象になってしまう今回のお話が、アニメになるとすっと私達の心に溶け込んでしまう。これってなかなかたいしたことじゃないか、と思うのです。
また、親御さんにとって家庭訪問がいかに重大な行事であるかを、存分に描いた点も興味深いでしょう。美容室で級友の母と出くわしたり、洋服やお飲み物の選択に悩んだり、中にはラーメンや自転車といったお土産を用意したり…。そうした親の姿に対する子供たちの反応も楽しかったですね。特に、教室で平然と爪のお手入れをするヨーコちゃんには参った。
でも、だけど、今回の主役はやっぱり多胡先生だと思うんです。オチが明らかになった肝心な場面で姿がないという点も含め、先生、おいしすぎ、いや、面白すぎです。こんな先生がもっとたくさんいればいいですね。


ホーム
目次へ
前へ
次へ
ホームページに戻る目次へ前の話へ次の話へ