「あずきちゃん」第58話
サマーキャンプ!
携帯電話でSOS
| 脚本 | 雪室俊一 | 絵コンテ | 小寺勝之 |
| 演出 | さかいしんじ | 作画監督 | 進藤満尾 |
| あずき | 勇之助 | ヨーコ | ケン | まこと | だいず |
| ☆ | ☆ | ◇ | ◎ | ◇ | ◇ |
| ジダマ | かおる | トモちゃん | 多胡先生 | あずき母 | あずき父 |
| ◇ | ◎ | ◇ | ◇ | NA | NA |
| キャラ | 声優 | キャラ | 声優 |
| 香月先生 | 篠原恵美 | ||
| アイキャッチ | ケン | 髪飾り | 赤 |
| 学校行事 | サマーキャンプ | 教室の習字 | (なし) |
| 給食主菜 | なし | 満塁軒 | なし |
| 交換日記 | なし | ユイ | 登場せず |
| 次回予告 | だ、だいず、どうしたの? 急に泣き出して!? | ||
| あずき達は学年でサマーキャンプにやって来た。高い吊り橋を渡ったり、夕食のカレーライスを作ったりと、みんな楽しい一日を過ごした。夜中、勇之助のリュックから携帯電話の呼び出し音が鳴る。キャンプを休んだヨーコが、前日に忍び込ませていたのだ。先生が来るので慌てた勇之助は、電話を間違ってケンのリュックに入れてしまう。翌日のオリエンテーリングで、あずき達の班は道に迷ってしまったうえ、大雨に見舞われてしまう。崖下で雨宿りしていると、同じ班のケンのリュックから呼び出し音が鳴った。香月先生の携帯電話を借りて勇之助が掛けてきてくれたのだ。喜ぶあずきだったが、こちらの電話が電池切れになり、一層不安に。だけど、勇之助は雨がやむとすぐに迎えに来てくれた。 |
| 前回に続いて、夏休みならではのテーマが続きます。去年(21話)の林間学校とどう違うんだ、なんて野暮なツッコミはやめて、ここは純粋に子供たちの姿を楽しみましょう。 今回久々に活躍するのが、携帯電話(まだ「ケータイ」ではありませんし、あのシルエットが時代の流れを感じさせてくれますね)です。そこまでして勇之助にアタックしたいか、というヨーコの頑張りもすごいのですが、それを逆手にとって留守番しているだいずに電話をかけるケン達の方が一枚上手かもしれません。ただ、勇之助にとっては迷惑な話であることに違いなく、夜中にヨーコから電話がかかってきたときには、さすがに声がうわずってしまいます。 そんな男子の姿に女子は少々おかんむりですが、その中でトモちゃんは一人冷静に「万一遭難したときには便利」と話します。こんな狭い場所であるわけないと一笑に付すジダマでしたが、こんなベタな伏線がバッチリ決まってしまうのが、この作品の怖いところです。 さて、翌日のオリエンテーリングでは、いつもの女子3人とケン・まことが同じ1班で、勇之助とトモちゃんが3班という、なかなか考えた班分けになっています。ここでお約束の通り1班が道に迷ってしまい、勇之助が心配するという展開になるのですが、それがいかにも彼らがやりそうな筋運びで楽しいのです。 ここで携帯電話が活躍するのですが、最初ケンが持っていたのを取り上げてあずきに渡すジダマの態度がいいですね。「絶対に助けに行くから」という勇之助の台詞には、子供らしい純粋な気持ちがあふれていて、それを聞いて安堵するあずきの姿ともども、筆者はつい嬉しくなってしまいます。ところが、この肝心なときに電話が電池切れを起こしてしまいます。いよいよ雨が激しくなり、雷が鳴り響き、恐怖にふるえるあずきの心を支えるのは、勇之助くんのあの言葉…うん、これぞラブストーリー。 雨が上がり、脳天気に出発しようとするケンとまことに女子が反発します。ジダマの言葉にカチンと来るケン、ケンの言葉にますます突っかかるジダマ、一気にヒートアップした二人があわや、という瞬間に「よっ、お待たせあずき」と飄々と勇之助の声が聞こえてくるのが、実においしすぎる展開です。その後種明かしをされて座り込むあずき達の気持ち、よく分かります。 その日のキャンプファイヤーで、あずきは勇之助にあることを尋ねようとしますが、果たせずに終わります。雨宿りをする崖の窪地で、「私のこと、好き?」とケンに聞くかおるちゃんの切ない気持ちを、あずきはどう感じていたのでしょうか。 今回出番が少なかったものの、先生お二人は要所をきちんと締めていました。とりわけ、多胡先生のジャガイモをむく手つきは絶品! また、香月先生が学生時代山岳部所属だったというのも、興味深いです。そういえば、確かにリュックが本格的すぎますね。 |
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