「あずきちゃん」第60話
世紀の決戦!
クラス委員は誰がなる!?
| 脚本 | 雪室俊一 | 絵コンテ | 坂田純一 |
| 演出 | 坂田純一 | 作画監督 | 春日井浩之 |
| あずき | 勇之助 | ヨーコ | ケン | まこと | だいず |
| ◇ | ◇ | ◇ | ◇ | ☆ | ◇ |
| ジダマ | かおる | トモちゃん | 多胡先生 | あずき母 | あずき父 |
| ◇ | ◎ | ◎ | ◇ | ◇ | ◇ |
| キャラ | 声優 | キャラ | 声優 |
| 男子生徒 | 東かおり | ||
| アイキャッチ | かおる | 髪飾り | 橙 |
| 学校行事 | クラス委員選挙 | 教室の習字 | 防災 |
| 給食主菜 | なし | 満塁軒 | なし |
| 交換日記 | なし | ユイ | 登場せず |
| 次回予告 | えぇっ!?ヨーコちゃんの入る劇団って!? | ||
| 2学期がが始まった。トモちゃんはクラス委員選挙でまことに投票してほしいと頼むが、あずき達はまことになんか任せられないと断った。ところがケンがまことの応援をするのにかおるがつられ、さらにはヨーコも選挙に立候補して、勇之助が推薦人にされてしまった。次々と起こる予想外の出来事に戸惑うあずき。選挙当日、候補者と推薦人の演説は大混乱。その後の投票で大接戦を制したのは、何とまことだった。喜び合うまこととトモちゃんを唖然と見守るジダマ達。帰り道、選挙結果に憤慨するジダマやあずき達に、クラス委員は帽子みたいなもの、と勇之助は諭すのだった。でも、まことにクラス委員は荷が重すぎて、結局再びトモちゃんが務めることになった。 |
| クラス委員選挙って、学校行事の中でも独特の雰囲気があったような記憶があります。先生ではなく実近なクラスメートがお互いを評価する、なんて難しいことは考えていなくても、子供ながらに真剣に一票の行き先を悩んだものです。あずき達の5年2組ではトモちゃんがクラス委員であることが当然すぎて、私達は気にも留めていなかったのですが、それを逆手に取る形で、楽しいお話に出来上がっています。 まことのために一途に尽くすトモちゃんの姿は、いつ見ても本当に微笑ましくかつ美しく、つくづくトモちゃんっていい女の子だな、と思います。まことの幸せ者ぶりが実に羨ましいのですが、そのまことをクラス委員にというのは、私でもやっぱり考え込んでしまいます。 でもトモちゃんは自分の思いを曲げるようなことはしません。自分自身の候補者演説で「坂口君はみなさんが思っているよりずっとしっかりしていると思います。クラス委員になっても、きっとうまくやっていけると思います!」と、まことのために見事な応援演説をします。最後に一礼するときの照れた表情がすばらしすぎて、私もついまことに一票入れてしまいそうに…。 さて、この演説の場面、各候補者と推薦人の性格が巧みに映し出されていて、見応えがありました。とりわけ、冒頭に登場する勇之助がお見事。彼はヨーコのやり方に相当頭に来ていたんですね。それを直接口に出さず、ああいう形で表現できるところが「大人」です。クラスをきらびやかにしたいヨーコ、まことのどこがクラス委員に向いているのか説明しないケン、やっぱりおばあちゃんを引き合いに出してしまうジダマと、どれをとっても実に面白い。そんな中、実はあずきの応援演説シーンがないところに、演出の意図を感じます。 お約束の開票シーンを経て、見事1票差でクラス委員に選出され、はしゃぎ回るまこと達をジダマ達が憮然となる見守る気持ち、よく分かります。帰り道のタコ公園で不満をぶちまけるジダマ。ここでトモちゃんと勇之助というペアがみんなを説得するという展開が、いい趣向です。経験者だからこそ言える言葉というのがありますが、二人ともそれを厭味にならない形で話すことができます。あの二人に言われたら、さすがのジダマもまことを応援せざるを得ませんよね。…ところが! というオチがいかにもお約束で、笑ってしまうのです。 そして、こんなにユニークな人材をまとめ上げ、大混乱の選挙を見事に仕切っていた多胡先生、この人は本当にすごい。物語そのものに絡むことはないですが、今回の影の主役はこの方ではないでしょうか。 それにしても、小学校のクラス委員選挙で買収合戦なんてあるんだろうか!? 思わぬ開票結果につい声を荒げてしまうヨーコに平然と応じるクラスメートの姿が、とても印象的でした。結局榊原家はメロンにいくら費やしたんでしょうか。それを意に介さずに食べるあずきの家族も楽しいですね。 |
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