「あずきちゃん」第68話
ガーン!
勇之助くんにかわいい妹!?
| 脚本 | 雪室俊一 | 絵コンテ | 高柳哲司 |
| 演出 | 則座誠 | 作画監督 | 進藤満尾 |
| あずき | 勇之助 | ヨーコ | ケン | まこと | だいず |
| ◎ | ☆ | ◇ | ◇ | ◇ | ◎ |
| ジダマ | かおる | トモちゃん | 多胡先生 | あずき母 | あずき父 |
| ◇ | ◇ | ◇ | ◇ | ◇ | NA |
| キャラ | 声優 | キャラ | 声優 |
| 香月先生 | 篠原恵美 | 勇之助の母 | 藤本かをる |
| えりかの母 | 熊谷ニーナ | ☆えりか | (ゆきじ?) |
| アイキャッチ | ジダマ | 髪飾り | 橙・ピンク・橙 |
| 学校行事 | 特になし | 教室の習字 | 紅葉 |
| 給食主菜 | クリームシチュー | 満塁軒 | なし |
| 交換日記 | なし | ユイ | ヨーコと散歩 |
| 次回予告 | ええーっ!! ヨーコちゃんが誘拐されたってぇ!? | ||
| 最近の勇之助は何だかいつもボーッとしていて、その原因が「えりか」という女の子ではないかと心配なあずき。勇之助に妹ができたらしいとケンから教えられて、勇之助の態度に一応納得したが、勇之助は誰にも妹を見せてくれず、やっぱり妹が生まれると私のことは頭にないのかな、と別の不安がよぎる。ジダマに勇之助の家に連れていかされたあずきは、そこでえりかは勇之助のおばさんの赤ちゃんで、しばらく預っていると真相を聞いて、一安心。妹みたいでかわいい、と喜んでいる勇之助。数日後、えりかがおばさんに引き取られる日がやってきたが、別れがつらい勇之助は、あずきを誘ってタコ公園で時を過ごす。そこにえりかを連れたおばさんがやってきて、勇之助に会わせてくれた。 |
| 私も勇之助と同じ一人っ子なのですが、妹や弟が欲しいと思ったことはおそらく一度もありません。「ウチの家はこんな家族なんだ」と妙に納得していたところがあったのでしょうか。そんな事もあり、今回のお話の勇之助の言動は、とても興味深く見守っていました。えりかのことを「本当の妹みたいで、かわいいぜ!!」と屈託のない笑顔で楽しげに話す勇之助を見ていると、勇之助は本当に心のきれいな男の子なんだな、と感心してしまいます。えりかをあやすときの表情などは、実にいい演技をしていますね。 あんな笑顔を見せられると、あずきは「私はいったい何をもやもやしていたんだろう」とひそかに思ったに違いありません。ケンの思い違いがあったにせよ、勇之助に妹が生まれたのなら、本当は真っ先に喜んであげないといけないはずなのに…。でも、勇之助くんには私「も」見てもらいたいと願うあずきにとって、勇之助が自分に妹が生まれたという大切なことを内緒にするなんてことは、やはり考えたくないことだったに違いありません。この点において、ケンの犯した過ちはかなり重大かもしれません。 でも、結局自分にとって一番辛い時間を一緒に過ごして欲しいと勇之助が願ったのは、あずきでした。夕暮れのタコ公園でブランコに乗りながら静かに時間が過ぎるのを待つ二人の姿は、どう見ても「恋人」ですね…当の本人はあまり意識していませんが。今のあずきには、勇之助の気持ちが痛いほどよく分かっています。それをやたらと強調するのではなく、ただ時間を分かち合うことで自分の役割を果たすあずきの姿が、ちょっぴり大人に見えました。そして、このシークエンス全体に登場する勇之助の表情(と思い)が、遥か先への布石になっています。 そこに登場するえりかちゃん、というお約束の演出が実に気持ちいい。勇之助たちがここにいるはずと勇之助の母に教えたのは、あのケンちゃんです。今回は画面上では一瞬だけの出番だったのですが、物語の重要なところできちんと仕事をした彼に拍手! さっきの過ちはなかったことにしてあげましょう(笑)。 今回のもう一つの見どころは、勇之助の母に赤ちゃんが生まれたと聞いて、あれこれ考えを巡らすあずきの家族の描写でしょう。だいずが生まれたときのことをあずきに教えるお母さんの姿が実にいい。思わぬことに驚くあずきですが、その話を聞いて目をキラキラさせて登場するだいずが傑作。これがエピローグで見事なオチを生むわけですが、この姉と弟は本当にいい間柄ですね。この二人を見ていると、勇之助が弟か妹が欲しいと言うのも無理はないでしょう。母に「うちも赤ちゃん作って!」と無邪気にせがむだいずもお見逃しなく。 今回限りの登場となるえりかとその母は、いい演技だったと思います。それにしても、えりかの顔がまことでなくて、本当によかった(笑)。 |
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