ちょっぴり引っ込み思案な女の子まどかは、ある日突然キュウべぇと名乗る不思議な生き物から、魔法少女になる契約をしないか、と持ちかけられます。すぐに決心がつかないまどかは、親友のさやかと共に、先輩の魔法少女マミについていくことにします。それが過酷な運命の扉を開ける事になるとも知らずに…
「いつか魔法少女もののアニメを手がけたい」という新房監督の夢が叶えられた、完全オリジナル作品。2011年1月からTBS他で放送、全12話。監督：新房昭之。アニメーション制作：シャフト。

最終話。やや長いプロローグの中、キュゥべえから何をかなえるために魔法少女になるのかと問われたまどかは、「わたし…」と言いかけて深く深呼吸をしたあと、自らの願いを言葉にします。
その瞬間、私は物語の解決の鍵に関する自分の勝手な予想がほとんど当たっていた事を知りました。そして、その結末が私の予想をはるかに超える規模で描かれる事を知り、文字通り唖然となりました。半ば凍り付いた私と画面の向こうで凍り付いているキュゥべえ＝インキュベーターの前を、まどかの台詞が通り過ぎていきます…
「神様でも何でもいい。今日まで魔女と戦ってきたみんなを、希望を信じた魔法少女を、私は泣かせたくない。最後まで笑顔でいてほしい。それを邪魔するルールなんて、壊してみせる。変えてみせる。これが私の祈り。私の願い。さあ、かなえてよ! インキュベーター!!」
おそらく時間にして30秒程度でしょうか。この祈り、この願い、そしてこの台詞で、まどかは神になりました。

はたして、まどかは、神になったのでしょうか?

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(2011.5)

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