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→上村
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| 脚本 | 伊東恒久 | 絵コンテ | 網野哲郎 |
| 演出 | 網野哲郎 | 作画監督 | 富沢雄三 |
| スコット | ロディ | バーツ | フレッド | ケンツ |
| ジミー | マルロ | クレア | マキ | カチュア |
| シャロン | ペンチ | ルチーナ | ジェダ | ボギー |
| 通訳…西川幾雄 | 副官…鈴木勝美 |
| 将官…隅本吉成 |
| ジェイナスがタウト星の周回軌道に乗っても、タウト星は何の反応も示さなかった。探査ロケットを飛ばしても変化がない。スコットは慎重策を取ろうとするが、ロディはRVによる偵察を提案し、結局ロディ、バーツ、そしてケンツとカチュアが偵察に出撃した。 突然、敵のARV部隊がロディたちに襲いかかってきた。戦闘のさなか、ロディは単身ARVの発進口からタウト星内部に侵入した。しかし、内部にいた敵の圧倒的兵力の前に、ロディはあえなく捕虜となってしまった。 ロディはククトニアンの司令官の尋問を受けた。謎の石版についての質問が続くことにロディは興味を覚えたが、それが何なのかは分からなかった。尋問終了後、ロディは監禁されてしまった。しばらくすると、ロディのいる独房の下の方から、地球の言葉が聞こえてきた。どうやらククトニアンのリベラリストたちが収監されているらしい。彼らのリーダーで、ジェダと名乗る男から、地球人の捕虜は既に他の場所に移送されたと聞かされたロディは、失意のあまり泣き崩れるのだった。 |
| この回における戦闘は、事実上子供たちの最大戦力であったことを指摘しておきます(RV3機、ジェイナスのビーム砲3門)。タウト星はククト軍の一大根拠地、たかが練習艦1隻ではどうすることもできません。でも、両親たちがいるはずの星を目の前にして、子供たちは焦ります。そこでロディが取った行動は、無謀としか言いようのないものですが、それを誰が責めることができるでしょうか。 バイファムのポッドシステムは、タウト星内部の戦闘で初めてその本領を発揮しています。しかしせっかくのアイデアも狭い空間の中ではうまくいきませんでした。ARVに投げ飛ばされ、基地の床に転がるポッド。這い出たロディはビーム砲に足をとられます。ようやく起き上がり、燃え盛る炎を前に銃を構えます。必死に(敵ではなく)恐怖と戦う少年の姿は、鬼気迫る物がありました。 ジェイナス内部でロディを心配する子供たちの様子も、ていねいに描かれています。飛び出そうとするフレッドを止め、そしてフレッドの非難に「すまん」とだけ答えるバーツ、その表情がすべてを語ってくれています。それでもスコットはキャプテンらしく、なんとかロディを救う方法はないものかと考え始めます。かすかな希望に全力を傾ける子供たちの姿が健気でした。 この回登場する通訳の「迫真の」演技は、バイファム屈指の名シーンとしていまだに語り継がれています。あの「脳みそクゥルクル」体操は、後にOVAでも取り上げられるほどの人気でした。それはともかく、ククトニアンも地球語を勉強しているんですね。ちょうどカチュアが(本来自分が話しているべき)ククト語を学んでいたように。自白剤が入ったアンプルを見つめるロディの目が、実にリアリティにあふれていました。 そして最後、はるか下から届くジェダの声を聞き、独房で一人涙にくれるロディの気持ちが、鋭く私たちに迫ってきます。その一方で、こうした接触を可能としたタウト星の独特の構造が、次回への布石となっています。 |
