| 確かに傑作でも名作でもないかもしれない。でも、なぜか楽しめる。私にとって、だぁ!×3はそんなちょっと不思議な味わいの作品でした。 また、シーズンによってこれほど演出手法が異なる作品も珍しい。でも、そうした違いを越えて受け継がれた視点が、この作品にはあったように思います。 それを言葉にするなら「絆の大切さ」でしょうか。友だちの絆、家族としての絆、そして恋する相手としての絆…いろんな絆が作品の中で描かれました。 それが私達の生活にどれほど幸せと潤いを与えてくれているかを、この作品は自然体で描いています。主人公未夢の普段着の姿…普通にはしゃぎ、普通に悩み、普通に恋する女の子…を丹念に描き込んだことで、作品のテーマは一層実近に感じられます。そこに私は魅力を感じ、普段見ることのないジャンルの作品を見続けたのでしょう。 この作品には、平和とは、自然とは、あるべき生き方とは、といった大上段に構えたメッセージは無いかもしれません。でも、もっと身近な場所にも、私たちが見逃している大切なものがあるかもしれない。そう感じさせてくれる、とても豊かな作品ではなかったでしょうか。それを徹底してコメディータッチで描くことにこだわり、一定の成功を収めたことは、本当にすごいことなんだ、と思うのです。こうしてみると、ラブコメディーも決して悪くないじゃないの。 でも、それでも私は思うのです。「好きだよ」と彷徨に口づけされる未夢の姿を、ぜひアニメで見たかったと。やっぱり、これこそラブストーリーの王道であり、それを見せてくれなかったアニメ版には、ちょっぴり嫉妬を覚えざるを得ないのです。 未夢ちゃん、彷徨くん、どうぞお幸せに。えぇい、この幸せ者めが! (2003.4.6) 追記(2003.6.21): →「杉の木工房 だぁ! だぁ! だぁ! 感想・雑記のぺーじ」はこちら 当コーナーを訪問されて、「だぁ×3」ってなんだか面白そうだな、と関心を持たれた方は、一度ご訪問されては如何でしょうか。当コーナーでは消化不良気味の部分も独自の視点できちんと説明されていて、お勧めです。未夢ちゃんの衣装データなんかもあって、楽しいですよ。こうして見ると、やっぱり未夢ちゃんてかわいいじゃないの(笑)。 |
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