• 任務名称…アゾレック基地での迎撃戦
• 任務種別…迎撃出撃
• 作戦空間…アゾレック基地(ベルウィック星)
• 評価…アゾレックに偵察部隊接近。ケンツの暴走で危機に立つが、なんとか敵を退却させた

子供たち

●主戦力
・ディルファム×2(ロディ・バーツ)
・バズーカ×2(ケンツ、ロディ→RVへ)
●支援
・小銃×6(スコット・クレア・ケイト、フレッド・マキ・シャロン→RVへ)
●増援
・ディルファム×3(フレッド・マキ・シャロン)

ククト第三軍

●ベルウィック星制圧部隊(詳細不明)
・XU-23a×1
・ジャーゴ×2

子供たち

・ロディ(4-1-0)…ジャーゴ1撃破
・バーツ(5-1-2)…(損害)ディルファム中破
・スコット(3-0-0)…なし
・フレッド(1-0-0)…なし
・ケンツ(3-0-0)…なし
・クレア(1-0-0)…なし
・マキ(1-0-0)…なし
・シャロン(1-0-0)…なし
・ケイト(2-0-0)…なし

ククト第三軍

●ベルウィック星制圧部隊(詳細不明)
喪失：ジャーゴ×1

• ケンツ軍曹…雨の中勇猛果敢に飛び出していったケンツ様だったんだけど、もうちょっとのところでバズーカ砲が外れてしまってよ。オレ様の狙いは完璧だったんだけど、絶対あのバズーカ砲の照準が狂ってたんだ。みんなの増援で敵は退却したけど、なんでバーツは敵にとどめを刺さなかったんだ! 軍人たるもの、敵を撃破する機会は逃さないの…って、痛えなぁ、バーツ!
• バーツ…バーカ、もうその話はやめ! (独白)オレたちは軍人なんかじゃないんだ。でも、本当によく助かったぜ。シャロンやマキ達の機転がなかったら危なかったぜ。あいつらもよくやるよ。
• ロディ…バーツのディルファムがやられたときは、夢中だった。でも、自分が囲まれたときは、頭の中が真っ白で、もうどうすればいいか分からないかった。フレッドたちのディルファムがやってきて、敵が隙を見せてくれたから、なんとか敵を倒すことができたけど、あの時敵のパイロットの姿を見て、オレは自分が戦っている相手も人間なんだってはじめて気づいたんだ。バーツはオレたちは軍人じゃないって言うけど、向こうからすれば、この星にいる限りオレたちも立派な敵なんだ。
• シャロン…あのディルファムとかいうのって、おっかねーなー! あんなめんどくさいもの、よく操縦するぜ。ま、でも、これでオレの腕がちょっとは役に立ったんだから、洗濯モノ洗い直すのはペンチの仕事だよーん。
• マキ…バーツやロディがやられそうだったからなんとかしたいと思っただけなんだ。でも、あのシャロンって子、意外とやるね。アタイちょっとだけ見直しちゃった。
• フレッド…ちょっとシミュレーターの成績がいいからって、兄さん無茶ばっかりするんだから。また怒られるかもしれないけど、僕もがんばってディルファムを操縦できるようになるんだ。
• クレア…私も夢中で銃を撃ったわ。目の前でバーツやロディが敵に倒されそうになったとき、戦争がこんなに怖いものなんだって初めて分かったのかもしれないと思うの。それにしても、スコットの様子が、ちょっと気になるわ。
• スコット…僕の不注意でこんな事に…。僕たちがどんなに望んでも、もうアストロゲーターは僕たちを見逃してはくれないだろう。どうすればいいか分からないのが怖い。本当にどうすれば…
• ケイト…今回のことは誰が悪いのでもないわ。私たちが戦場にいることが問題なのよ。この子供たちをこれ以上危険に曝すことはできない。今回は幸運だったけど、この次が来たら…。早く地球軍に助けてもらわないといけない。

ベルウィック星でもっとも重要な戦闘任務です。本編でスコットが後悔しているとおり、今回の敵の接近は、彼の不用意な電波使用がきっかけになっている可能性が高いでしょう。子供たちは初めて本格的戦闘に遭遇し、辛うじて勝利を収めます。
ケンツの砲撃は、それが彼の単独行動でなければ、作戦自体はある程度成功を収めたかもしれません。大きな戦力差があるときには奇襲をかけるのが最善策ですが、それには綿密な計画と的確な掩護が不可欠なのです。
バーツとロディは今回文字どおり九死に一生を得ました。その立役者はなんとあのシャロンなのですが、彼女にとっては今回が最初で最後のRV出撃となります。ロディがあれほど抵抗を示した年少者のRV搭乗ですが、前話の失敗にもめげず、フレッドたちは練習を重ねていたんですね。なお、まがりなりにもRV5機が出撃したことになり、形式的にはこの戦闘がRVの最大戦力記録となりました。
さて、初戦闘を終え、半ば虚脱気味の子供たちは、本編中でもそれぞれの思いを抱きながら今日の経験を振り返っています。敵を逃がしたロディの行動を非難するケンツに「俺たちは人殺しをやっているんじゃない!」と語気強く言い放つバーツのシーンは、子供たちの置かれた立場と、彼らがそれをどう捉えているかを巧みに表現した名場面でした。このあと彼らがこうした形で戦闘を振り返ることはほとんどない(し、そうする余裕もない)のですが、このシーンの存在で、作品全体に太い筋が一本走ったことに、ぜひ注目してください。
そしてもう一息ついたとき、子供たちはどうこの戦闘を振り返るでしょう。そんなことを思いながら、コメントをつけてみました。それぞれのコメントがいつもより長いのは、それなりに意味がある(つもり)なのです。