| 遠方のお客様への週末の出張があり、せっかくなのでホテルで1泊した私が、土曜日の朝テレビの電源を入れると、たまたま映ったBS-2でアニメが始まりました。なにげなく見始めた私でしたが、数分後にはドミノが散乱した部屋で女の子が喧嘩を続ける画面から目を離すことができなくなっていました。そして本編の最後に流れてきたハーモニカの調べに胸が震え、EDの曲が流れはじめた瞬間には、自分でも驚いたことに涙が浮かんでいました。 本放送中に私がこの作品を見たのは、実はこの回(第6話)だけです。でも、たったそれだけで、私にとってこの作品は決して忘れられないものになりました。 そして2005年、ETVの再放送に触れた私は、結果としてTV放映のテンポに耐えきれず、とうとうDVD-Boxを買ってしまいました。私がまだ見終わってもいないTV番組のビデオやDVDを買うなんて、生まれて初めてのことでした。 どうしてこの作品はここまで私の心を捕らえて放してくれないのだろう。答は簡単、この作品が「心の琴線を鳴らしてくれる作品」だからです。 ところで、誰もが心の中に持っている感情を奏でる弦を鳴らすのに、その弦を爪弾く必要なんてどこにもありません。…え、どうやって弦を鳴らすのかって? 答は簡単、弦を共鳴させるのです。そんなことは分かっているはずだけど、私達がそれを実感できる場所は、今の社会では本当に少なくなってしまいました。 この作品は、弦を爪弾くのではなく、横にそっと寄り添って静かに響きを奏でることで、私の心の弦を鳴らしてくれたのだ、と私は感じています。こうして鳴り出した私の心の弦の響きの美しさとあたたかさが、この作品の魅力なのです。 ※原則として、以下のページの内容は全てアニメ版の物語のみに立脚して記載されています。つまり、原作であるコミックの内容は一切反映されていません。私はまずアニメ版でこの作品の魅力に触れましたので、このコーナーではその時の思いを優先して述べたいと思います。悪しからずご了承ください。 |
| 「見上げてごらん夜の星を」 |
| 二つの時間が交わるとき |
| 生徒諸君! |
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