「バイファム」という作品はキャラクター描写の綿密さが特色でした。このため、その中で描かれた物語は、本来のストーリーに加えて各キャラクターの世界観が複雑に絡み合い、さながら組み紐細工を見ているようにも思えます。どのキャラクターに注目するかによって、物語の色合いが全くといっていいほど異なっていました。そして、その紐はほとんど途切れることなく、物語の最後まで互いに美しく編み込まれていたのです。

ここでは、ほうがんが捉えている物語の流れを、キャラクターを軸にして解きほぐして再構成してみようと思います。さしずめ「ストーリーダイジェスト」エリアがミクロ的な視点で、こちらがマクロな視点といったところでしょうか。バイファムを人間ドラマ的、あるいは大河ドラマ的に眺めるとどうなるか、ということにチャレンジしてみよう、と大上段に構えてみましょう。果たして、最後まで内容が破綻しなければいいのですが。

このエリアでは、これまで他のエリアでは表現を慎重にしていた部分もある(???)ほうがん個人の視点を、最大限前面に出した記述となっています。しかもむちゃくちゃ長い! そのような内容の文章を読むのは苦手、という方はの入場は、勝手ながらご遠慮いただきたく存じます。

最後までお読み頂いた勇気と忍耐力のある方々におかれては、ご意見・ご感想などあれば、お気軽にお寄せいただければ幸いです。途中で挫折したというまっとうな方々におかれても、こんなの読めないよという率直なお話を寄せていただければと存じます。